大晦日
大晦日について
月の終わりを晦日(30日=みそか)といい、1年の終わりの日を大晦日(おおみそか)という。 除夜の鐘を鳴らして1年のけがれを清め、延命と幸せが長く続くことを祈って年越しそばを食べ、新しい年神様を迎える準備をする日とされている。
除夜の鐘
大晦日のことを別名で除日【その年を除く(終える)日の意】といい、その夜に鳴らす鐘という意 味から除夜の鐘という。人は108つの煩悩を持つといわれ、その煩悩を百八尊(108の仏や菩 薩)の功徳によって、一年間の苦悩や迷いを洗い流して貰い、新しい気持ちで新年が迎えられるこ とを願って、百八つの鐘を撞き鳴らす習わしが定着している。
除夜の鐘の数と煩悩の数について
元々、除夜の鐘を108つ撞くという風習は中国から伝わったものですが、108つという数そのものの根拠はまちまちで、人間の煩悩数説の他に太陰暦の暦数説などが伝えられています。
人間の煩悩数説
人間の煩悩数説では、煩悩というものが「自己中心の考えやその考えに基づくモノごとへの執着から生ずる感情や感覚=欲望」という定義は共通しているものの、その煩悩の数は中国古来の仏教宗派によっても異なっており、108つの煩悩の中身そのものも異なっているようです。
その一つに、六根【6つの感覚=眼・耳・鼻・舌・身体・意思】にそれぞれ三不同【3つの感情=好(好き・良い)・平(普通・無感)・嫌(嫌い・悪い)】があり(18)、六塵【6つの感情=色・声・香・味・触・法】にそれぞれ三受【3つの感情=楽・捨・苦】があり(18)、それぞれ(18+18)が三世【3つの時空=過去・現在・未来】に生じる(36×3)ことから、108つの煩悩があるとされている説があり、六根の三不同に(18)、それぞれニ状態【清浄・汚染】が(36)あり、その三世【3つの時空=過去・現在・未来】で108つとする場合もあるようです。
太陰暦の暦数説
太陰暦の暦数説というのは、「一年の12ヶ月」に「72候(太陽の黄道を5度ごとに分けた候)」と「24節気(3候を1気とした節)」を積算した数が108になるとした説をいいます。