結婚式の準備
日取り・式場を決める
挙式・披露宴の日取りは、ブライダルシーズンの休日で吉日となると限られ、どこの式場もすぐいっぱいになりますので、遅くとも半年前には予約する必要があります。また、最近の新郎新婦は縁起にこだわらなくなってきていますが、まだまだ気にする人も多いので、なるべく仏滅は避けた方が良いでしょう。たいていのホテルや専門式場は衣装の着付け、記念写真、結婚式、披露宴とすべてが同じ設備内でおこなえるようになっているので便利です。会場選びは、交通の便や予算や式の演出なども考えて、必ず二人か両親とで実際に見てから決めましょう。
招待客選び、招待状
招待客はまず親族から選び、次いでお世話になった人(上司・恩師など)、最後に友人知人になります。招待客が70~80人ほどが平均的な披露宴のようです。また新郎側と新婦側の客数が大きく違わないようにします。招待状は大体2ヶ月程前には発送出来るように手配します。式場で頼むときも他の印刷所に頼むときも、見本の文面がありますからその中から選べばよいでしょう。差出人の名は、双方の父親の連名で出すのが一般的でしたが、最近は新郎新婦の連名でだすのが多くなっています。宛て名はできるだけ毛筆で丁寧に書きましょう。
遠くの方を招く場合
親族や大切な方を遠くから招く場合、主賓や目上の方の場合は招待者側が交通費や宿泊費を負担しますが、親族でその習慣がない時はそれに従います。負担する場合先ず出席の内諾を得て手配し、正式に招待状と共に「御車料」として送り、宿泊も予約出来ている旨お知らせするとよいでしょう。友人の場合は基本的には本人に負担してもらいますが、招待者負担が前例の場合はそれに合わせましょう。
媒酌人の依頼
挙式と披露宴のみの媒酌人(仲人)を頼むことが一般的に行われています。新郎の上司や恩師に頼む場合が多いようです。事前に了承を得て、のちに式の日時を決めてから二人で又は両親とお願いのあいさつに伺います。また、式の前日にも電話で「お伺いすべきなのですが、電話で失礼致します」と当日のお礼と挨拶をしておきます。なお、お世話になったお礼は日を改めて、挙式後2~3日のうちに媒酌人宅へ両家の両親が揃って持参し、感謝の言葉を添えて手渡すのが基本です。媒酌人宅が遠方で訪問しにくいなどの場合は、当日の閉宴後に渡したり、新婚旅行から帰った翌日に旅行先の手土産と合わせて新郎新婦が持参することもあります。お礼の金額は、結納金の1~2割程度が目安で、頂いた御祝儀より低い金額にならないように気をつけます。
祝辞の依頼、各係の依頼
祝辞は主賓のほか両家から3~4人づつ、上司・同僚・友人などにお願いします。目上の方に依頼する場合は、電話などで事前に了承頂いてから、招待状と一緒に依頼状を送るなど丁寧にお願いしましょう。当日の受持ちとして、司会、受付、ビデオ撮影などの世話係が必要になります。通常、新郎新婦の友人で慣れた人に依頼するようです。司会は重要な役目ですので、これはという人がいなければ、会場専属のプロの司会者に頼むのもよいでしょう。お礼は「寿」か「御礼」と表書きしたのし袋に入れ、金額は司会は2~3万円程度(プロは別料金)その他は5千~1万円程度を目安にします。
披露宴の席次、料理
披露宴はディナー形式(座食)が一般的です。献立は和食・洋食・中華のどれでも合い、ゆったりした雰囲気になります。座敷で行う和風形式は年配者向きで献立は主に会席料理になります。いずれも新郎新婦に近いところが主賓来賓の席になり、親族は入り口に近い席になります。ビュッフェ形式(立食)は席次などに気を使わなくてすみ、若い人が多い場合などによいでしょう。席次を決めるときにはテーブルで孤立する人がないように、関係者同士を近くにします。どの形式にするか、また料理の内容や席次はとても重要ですので、招待客の年齢や客層を考えて、慎重に決めましょう。
引き出物を選ぶ
引出物は各地方によってさまざまな形式がありますが、記念品(銘々皿・ワイングラス・漆器盆・バスマット・タッチセンサーライト等)と引菓子(クッキー・バターケーキ・バームクーヘン・砂糖菓子等)の組み合わせで、5千円程度が一般的です。長く使ってもらえるように、また実用的なもので持帰りに便利な、かさ張らない軽量のものがよいでしょう。
式場の係への心付け
当日はいろいろな方にお世話になるので、事前に心付けを新札で用意しておきます。「寿」か「御祝儀」の表書きののし袋に渡す側または両家の姓を書き3千円・5千円・1万円を入れたものをいくつか用意して、着付け係・美容師・会場係(代表の方にそれぞれ3千円~5千円程度)・運転手などに(2千円~3千円位)手渡します。
披露宴での心得
- 式当日は、新婦は着付けなどに時間がかかるので2時間ぐらい前に、新郎も準備があるので1時間半ぐらい前には式場に入ります。
- 結婚式が始まるまで、控室での列席者との会話は特定の方だけと話し込まないように短く感謝の言葉を述べます。披露宴前には関係者への挨拶が大切です。当日お世話になる方々には新郎(出来れば新婦も)と双方の両親が挨拶します。
- 親族は控室で来賓などとお互いの挨拶を交わします。開宴前になると、新郎新婦・媒酌人夫妻・双方の両親が揃って会場の入り口で招待客を迎えます。お祝いの言葉を頂いたら心を込めて「本日はありがとうございます」と丁寧に、しかし簡潔に答えましょう。
- 新郎新婦の入場は媒酌人に続いて進み、着席前には列席者に一礼します。披露宴は最初媒酌人の挨拶で始まりますが、そのとき新郎新婦も一緒に立ちそのまま挨拶を聞きます。また、祝辞を受けるときも同様に立って受けますが、祝辞を頂く方から「お座りください」と勧められた場合には座ってかまいません。終わったら頭を下げてお礼を表しましょう。祝辞中は食事をする手を少し止めて聞くようにします。お色直しで立つ場合の挨拶(礼)も案内係の指示に従って丁重にしましょう。
- 最後に両家を代表して、普通は新郎の父親が媒酌人並びに出席頂いた皆様に本日のお礼や今後の二人の支援と指導をお願いして挨拶します。
- 閉宴後、新郎新婦と媒酌人夫妻、双方の両親は出口に並んで招待客を見送ります、「本日はご多用中を本当に有り難うございました」と感謝の気持ちを伝えます。