のし袋
のし袋の起源
のし袋は、簡素化された金封(金封の起源と変遷)が、大正時代になると印刷の発展とともに更に簡素化されて、一枚の紙に水引や熨斗がデザイン化され印刷されたものに変化していきます。
本体紙の形状が封筒型と多当折型の二種類に分かれているのは、主に関東地区で用いられる多当折型は金封の多当折を踏襲したものであり、主に西日本で用いられる封筒型は手紙の封筒にヒントを得て考案されたものです。
のし袋の水引の色による使い分け
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本体紙の形状 | 「多当折型」(四方折り・四つ手)又は「封筒型」の2種類があり、多当折型は向って左側の紙端に「赤色」の細幅線状の色が印刷されています。 多当折型は主に関東地区、その他の地区は封筒型が用いられます。 |
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水引の結びと色 | 向って右側が「赤色」、左側が「金色又は銀色」の5本又は7本の水引が用いられ、中央の結び目は「花結び」と称される蝶結びになっています。 本来は向って左側は白色ですが、印刷では白色が出ないことから金色や銀色に変えて製品化されています。 |
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熨斗の有無 | 向って右上に熨斗が印刷されています。 | |
用途 | 婚礼以外の一般的なお祝いの祝賀金を始め、お祝いの儀式会場においてお手伝い頂いた方に対して贈る謝礼金(御礼・御祝儀・寸志・御車料など)、賞金や楽屋見舞い金・茶会見舞い金、お祝い儀式の神官・僧侶・神父・牧師への謝礼金などにも用いられます。 |
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本体紙の形状 | 「多当折型」(四方折り・四つ手)又は「封筒型」の2種類があり、多当折型は向って左側の紙端に「赤色」の細幅線状の色が印刷されています。 多当折型は主に関東地区、その他の地区は封筒型が用いられます。 |
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水引の結びと色 | 向って右側が「赤色」、左側が「金色又は銀色」の7本又は10本の水引が印刷され、中央の結び目は「結切り」と称される丸結びになっています。 本来は向って左側は白色ですが、印刷では白色が出ないことから金色や銀色に変えて製品化されています。 |
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熨斗の有無 | 向って右上に熨斗が印刷されています。 | |
用途 | 婚礼のお祝いの祝賀金や、婚礼儀式の会場においてお手伝い頂いた方に対して贈る謝礼金(御礼・御祝儀・寸志・御車料など)にも用いられます。 金婚又は銀婚式祝い・長寿祝い・叙勲祝い・社屋完成祝い時のお祝い金などに用いられることもあります。 |
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本体紙の形状 | 「多当折型」(四方折り・四つ手)又は「封筒型」の2種類があり、多当折型は向って左側の紙端に「緑色」の細幅線状の色が印刷されています。 多当折型は主に関東地区、その他の地区は封筒型が用いられます。 |
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水引の結びと色 | 向って右側が「藍色」、左側が「銀色」の5本又は7本の水引が印刷され、中央の結び目は「結切り」と称される丸結びや、「あわび結び」と称される交差結びに結ばれているものの2種類があります。 本来は向って右側は黒色で、左側は白色ですが、印刷では黒色は暗色が強すぎることから藍色に、印刷では白色が出ないことから銀色に変えて製品化されています。 |
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熨斗の有無 | 熨斗は印刷されていません。 | |
用途 | 蓮の絵が入ったものは、仏教の通夜・葬儀告別式時の際に、喪家に対して贈る弔慰金に用いられるものです。 蓮の絵のないものは、仏教・神道・キリスト教など各宗教共通に通夜・葬儀告別式・法要時の際に、喪家に対して贈る弔慰金に用いられます。 なお、仏教の通夜・葬儀告別式時に「蓮絵入」を用いても、法要時に「蓮絵入」では喪の意味合いが強過ぎるとの理由で、「蓮絵なし」や「黄水引」を用いる場合があります。 |
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本体紙の形状 | 「封筒型」になっています。 |
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水引の結びと色 | 向って右側が「黄色」、左側が「銀色」の5本又は7本の水引が印刷され、中央の結び目は「結切り」と称される丸結びになっています。 本来は向って左側は白色ですが、印刷では白色が出ないことから銀色に変えて製品化されています。 |
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熨斗の有無 | 熨斗は印刷されていません。 | |
用途 | 本来は関西の大阪・京都・神戸・奈良の都市部に限り、各宗教共通に通夜・葬儀告別式・法要時の際に、喪家に対して贈る弔慰金に用いられていたものですが、現在では「佛水引」の蓮絵なしと同様に、法要時に「佛水引」では喪の意味合いが強過ぎるとの理由で、「黄水引」を用いる地区が増加してきています。 なお、仏教以外の神道やキリスト教の通夜・葬儀告別式・法要時の際には、「仏」のイメージが強い「佛水引」は避けて、「黄水引」を用いる方が適切と言えます。 また、葬儀告別式や法要時に喪家より贈る神官・僧侶や神父・牧師への謝礼金にも用いられます。 |
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本体紙の形状 | 「封筒型」になっています。 |
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水引の結びと色 | 水引は省略されており、「赤色」の細幅線状の色が印刷されています。 | |
熨斗の有無 | 向って右上に熨斗が印刷されています。 | |
用途 | 祝水引に準ずる用いかたをするもので、水引が省略されていることから、お祝い事において祝賀当人より儀式準備などでお手伝いを頂いた人に対して贈る謝礼金(御礼・御祝儀・寸志・御車料など)、記念品・賞品・景品・粗品の小物入れなどに用いられます。 |
のし袋を渡す際に使用する「袱紗」
のし袋を直接渡す場合は、袱紗(ふくさ)に包むのが正式なマナーです。特に冠婚葬祭では、袱紗を使うことで見た目の美しさだけでなく、贈り物に対する配慮も示せます。渡す際には相手の目線より低い位置で両手で差し出し、一言お祝いの言葉やお悔やみの言葉を添えると良い印象を与えます。