初節句
贈答慣習
誕生後に初めて迎える初節句では無事の成長を祈願して、女児は三月三日の「上巳 ( じょうし) の節句 ( 俗に桃の節句・ひなまつり、などともという ) 」に、男児は五月五日の「端午の節句 ( 菖蒲の節句) 」に内輪でお祝いします。
本来は、女児には「ひな壇」を、男児には「武者飾りや鯉のぼり(地方によってフラフの幟を贈る)」を母親方の実家から贈るのが習わしですが、地方によっては男児第一子に限り父方の実家から贈るとか、父親が婿養子の場合は父方の実家より贈るという地方もあるようです。
現在では飾るスペースや金銭的な問題などから、飾り物の選別や費用負担に関して双方の実家で話合って、飾り物を両家で分担しあったり、購入費用を折半するなどの他、女児の場合は母親方の実家から贈り、男児の場合は父方の実家から贈るように取り決めたりする場合もあるようです。
お祝いを贈る時期
一般の贈答は半月前頃から当日までで良いが、飾りものは一ヶ月前位から一週間前頃までに贈ります。
お祝い返しの時期
内輪の祝宴に招く人は当日の会食で相当、招かない人へは一週間以内に「内祝」を贈ります。
ひとくちMEMO
節句の飾り(雛飾りや鯉のぼりなど)は、母親方の実家より贈られるのが本来の習わしであるが、現在では両家が話合って飾りを分担したり、費用を折半することが一般的になってきている。
女児は3月3日の桃の節句、男児は5月5日の端午の節句をお祝いしますが、初めて迎える初節句を大切にお祝いします。
お祝い金は身内で1万円位、隣人・知人・友人なら3千円~5千円程度が一般的です。
また、赤ちゃんが生まれたばかりで初節句を迎える場合は1年延期してもマナー違反にはなりません。
ご贈答のマナー
贈答様式 | 贈り元 | 献辞(表書き) | 慶弔用品 |
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祝い品を贈る | 身内 身内以外 |
御初節句お祝 初節句御祝 御祝 御初雛御祝(女児) 御初幟御祝(男児) |
![]() 【のし紙】花結び祝 |
祝い金を贈る | 身内 身内以外 |
![]() 【のし紙】花結び祝 ![]() 【金封】赤白花結び ![]() 【金封】赤白あわび結び |
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祝い返し | 子供の親 | 内祝 初節句内祝 |
![]() 【のし紙】花結び祝 【掛紙】雛人形/武者兜 |
初節句にふさわしい「のし紙」
初節句は、赤ちゃんが無事に生まれ育った感謝と健やかな成長を願う、家族にとって特別な行事です。この節目に贈る贈り物には、赤ちゃんとご家族への祝福と心遣いを込めることが大切です。初節句は、家族にとって一度きりの大切な祝い事であるため、のし紙には「花結び水引」を使用することをおすすめします。花結びは、何度でも結び直せる形状から「繰り返して喜びが訪れる」という意味を持ち、赤ちゃんの成長を祝う初節句にふさわしいデザインです。贈り物を手渡す場合には、「初節句おめでとうございます」といったお祝いの言葉を添えると、さらに気持ちが伝わります。また、直接渡すことが難しい場合は、メッセージカードや手紙を添えて贈ると喜ばれます。
初節句にふさわしい「金封」
初節句の特別な日にお祝い金を贈る際には、金封の選び方やマナーに気を配ることで、より丁寧な気持ちを伝えることができます。金封は、「赤白花結び」もしくは「赤白あわび結び」の金封がおすすめです。赤白花結びは結び直しができる形状で、繰り返しの喜びや祝福を意味します。また、赤白あわび結びは結び直せない形状で、特別な祝いや一度きりの行事を意味します。特に厳かな雰囲気を添えたい場合におすすめです。金封は袱紗(ふくさ)に包んで持参するのがマナーです。渡す際には、袱紗から取り出して金封を両手で差し出し、「初節句おめでとうございます」と一言添えると、さらに丁寧な印象を与えます。