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中国の伝統が次々と日本に伝わってくる中、「賞状の発祥」もまた中国にあると言われ、皇帝が介する宮中における正式な人事発令や褒章に用いた書状や褒状の飾り縁に「鳳凰」の図柄が用いられていたものと、日本の宮中行事の神文に用いられていた「桐」とが合体したものが現在の賞状用紙のデザインの起源となったようです。
宮中など一部の公式行事に使用されていたものが、明治以降の近代に入って官公庁の正式行事に用いられ、次第に一般庶民にも使い伝えられるようになり現在に至っています。
賞状用紙の周囲(縁枠)に施されている図柄は、次の3要素で構成されています。
「鳳凰」は、古代より近世の中国における宮中行事において用いられた、非常に尊く大変目出たいとされた四瑞(龍・亀・麒麟・鳳凰)の一つで、聖徳の天子の兆しとして現れると伝えられる想像上の瑞鳥です。
夫婦仲が大変良く一生涯を連れ添うと言われ、雄を「鳳」、雌を「凰」と言い分け、夫婦あわせて鳳凰と呼ばれています。
賞状用紙では、向かって左側の「鳳」と、右側の「凰」が向かい合っている形にデザインされています。
「雲龍」は、本来は雲と龍を合わせもって呼ばれますが、鳳凰と同様に四瑞の一つである龍とともに雨を呼ぶ幸運の雲で、その雲についても「雲龍」と言って尊ばれています。
「桐」は、原産国である中国では古来より「鳳凰が宿る尊い木」とされ、また「鳳凰は朝日を浴びた桐の葉の光に目覚める」とも言い伝えられています。
その幹は色白く伸縮や割裂などのくるいが少なく、吸湿度も低いことなども合わせもっていることから、尊く目出たい植物として日本に伝来し、菊とともに皇室の紋章ともなり、また神文(神への誓約書)にも用いられるようになりました。
通常、文面を作成する場合は、文言の理解を高めるために「、や。の句読点」を付けるのが一般化されていますが、表彰状や感謝状などでは「句読点を付けない」のが慣習になっています。
その起源は、古来より日本で用いられていた毛筆を用いる文化に発祥し、宮中行事の「神文」や、天皇や将軍の意向や決定を伝える「下知(命令書)」を初め、あらゆる書き物の文面において句読点を付けない慣習があり、文脈が理解しがたい部分に限っては「字間を一字空けたり、改行していた」ことからきています。
明治時代に入って欧米の文化や習慣が次々と取り入れられ、あらゆる文面の書式においても欧文の句読点である「,(カンマ)」「.(ピリオド)」の導入が検討された際や、その後において日本式の句読点である「、(点)」「。(丸)」が統一表記が決定された際にも、表彰状や感謝状の文言に限っては「本来は表彰する相手を敬って手渡すものであり、従来付いていない句読点を改めて付けるということは相手を見下す(句読点を付けないと読めない)ことになって、表彰する目的からはそぐわない」という理由から、以後も従来通り句読点は付けないことにしたという経緯があったようです。
文部科学省発行の「公文書の書式と文例」や、官公庁の表彰状や感謝状作成の書式マニュアルにおいても、表彰状や感謝状の本文には句読点を付けないと明記されています。
尚、句読点を付けない慣習のあるものは表彰状や感謝状以外に次のようなものがあります。
認定証・卒業証書・修了証書・各種免状・各種許可証・辞令書・訓示書・委嘱状の他、招待状・年賀状・暑中見舞状・詫び状・会葬御礼状・忌明け挨拶状などの正式な挨拶状、及び祝辞・弔辞・式辞・答辞・告辞や記念碑などの碑文などがあります。
文体を毛筆(体)などで和書体にする場合は縦書きに、洋書体にする場合は横書きにするのが基本形ですが、それぞれがその逆であっても特に差し支えありません。表彰状の書き順(縦書き)と注意点は以下の通りです。